はじめに
こんにちは、Uni_Uniです。
この記事では、NUMAの活動の一環として実施した
- 東京大学 暦本研究室(Rekimoto Lab)の研究室見学
- VRChat 周知企画(通称:メタバース放送局)
の2つの取り組みについてご紹介していきます!
アカデミックの最前線から、メタバースの周知活動まで。 NUMAだからこそできた、とても密度の濃い活動になりました。
東京大学 暦本研究室 見学
今回の研究室見学は、SVRC と UTv の合同企画としてNUMAつながりで実施し、 合計12名 で東京大学の 暦本研究室(Rekimoto Lab) を訪問しました。
目玉は Beaming Display
Beaming Display (参考)

参考文献: Y. Itoh et al., “Slim Diffractive Waveguide Glasses for Beaming Displays with Enhanced Head Orientation Tolerance,” IEEE VR 2025.
見学の大きな目的は、近年話題となっている Beaming Display(BD) を 実際に体験させていただくことでした。
Beaming Display は、
- 映像生成を環境側で行い
- ARメガネ側は「投影されるだけ」
という設計思想によって、 ARメガネの大幅な軽量化を実現する方式です。
専用プロジェクターと高精度なトラッキングによるデモでは、 頭を動かした瞬間にピタッと映像が追従し、 その追跡速度と安定感に参加者全員が思わず声を上げていました。
「これは実際に見ないと分からない」
まさにそんな体験でした!
光学・素材・思想まで含めた深いお話
BDの紹介にとどまらず、見学では非常に幅広いテーマについて教えていただきました。
回折光学の基礎と、実際の応用例
ホログラムとは何かという、技術だけでなく思想としての厳密な定義
BD以外の最新投影技術
ARメガネに使われる興味深いマテリアルの実物展示
- 異常に高い熱伝導性を持つ素材
- さまざまな種類の回折格子
さらに、
- 現在のARメガネが直面している限界
- それを乗り越えるための色調・明度制御の重要性
といった点まで、包括的に解説していただきました。
メタバース内での行動理解研究
また、Cluster 環境を用いた Agent 実験や、 メタバース内での人間の行動理解に関する研究についても紹介していただきました。
現実世界とは異なる制約・自由度を持つメタバース空間で、 人がどのように行動し、関係性を築くのか。
VRChat などに日常的に触れている私たちにとっても、 非常に興味深い内容でした~!
結果として、見学は 約4時間 にも及び、 終始「情報量が多すぎる!」という嬉しい悲鳴の連続でした。
参加した部員それぞれが、 アカデミックへの好奇心を大きく刺激される、 本当に大満足な研究室見学になりました。
VRChat 周知企画:メタバース放送局
企画のきっかけ
この企画は、 東京大学 五月祭で、全国初となる VRChat 専用企画を立ち上げる という構想から始まりました。
狙いはシンプルで、
- VRChatという文化・世界観を
- 大学生の立場から、一般層に分かりやすく伝える
というものです。
ポスター・記事・日記の展示

まず第一段階として、VRChat内のイベントやコミュニティを回り、 企画内で展示する ポスター募集 を行いました。
その結果、
- 60以上の団体 からポスターを提出いただき
- その中から 20以上の団体 に、さらにレポート形式の記事にも参加していただきました
- また、個人でVRC活動日記を書いている方からは、 約20枚 にわたるVRC日記を展示させていただきました
また、各イベントの 活動・PR動画 についても、 企画会場内で常時投影を行いました。
パフォーマンス企画

会場内にはパフォーマンス枠も設け、
- ダンス
- 演舞
- パーティクルライブ
といったジャンルで、全4団体 に個別にご協力いただきました。
それぞれの団体が、 それぞれの形でパフォーマンスを披露してくださり、 ライブ・収録の両形式で実施しました。
パフォーマンスは一般来場者にとって非常にインパクトが強く、 多くの会話や興味のきっかけを生み出してくれました。
協力してくださったすべてのパフォーマーの皆さんに、 心から感謝しています。
メタバースアーカイブとVRC体験

企画全体では、
- メタバースアーカイブ展示
- 動画投影
- VRChat体験コーナー
を中心に構成しました。
メタバースアーカイブ
アーカイブ展示は、 多くのイベント関係者・個人活動者の協力によって成り立っています。
これらは、
- 全国の学生VR団体が
- 低コストで再利用できること
を目的として制作されたものです。
実際に、今秋にはNUMA内で再利用されており、 今後も さまざまな全国の学生VR団体 へ広がっていくことを目指しています!!
VRChat体験
VRChat体験コーナーでは、 VR内のアテンド役として、NUMAから全国各地の部員が参加してくれました。
距離を隔てた多くの大学生が一緒に活動できたのは、 VRChat と NUMA の両方があったからこそです。
おわりに
研究室見学とVRChat周知企画を通して、 改めて感じたのは、
- メタバースのスケールの大きさ
- その中で生まれる自由さ
- そして、人と人が自然につながっていく力
でした。
アカデミックな最前線に触れ、 全国の学生や活動者と協力し、 現実とメタバースを行き来する中で、
「こんなに自由で、こんなに広い世界があるんだ」
という感覚が、 参加した全員にしっかり伝わってくれたと思います。
NUMAという場があったからこそ実現できた今回の活動。 これからもこの勢いのまま、 学びも遊びも本気で楽しみながら、 メタバースの可能性を広げていけたら嬉しいです。
読んでいただき、ありがとうございました!

